ほんまかいな~
ワテの大好きなオバチャン、
この寒い夜に
一緒に寝かせてくれはらへんねん。
いっつも、オバチャンの手枕で寝てたのに・・・
何でや!
ワテは、長い、寒い夜を
どないしたらええねんなぁ。
兄さんも、夜中、オバチャンの部屋の前で
哀れな声で、啼いてはるわ。
オバチャンは、夜中
居間にエアコンをつけてくれてるけど
チロロ母子だけが
ヌーヌーと、ポッカポッカで、寝とるわ。
またそれが、むかつくねん、ワテは・・・。
兄さんが、言うにはな、
「コバン、オバチャンは
胃ガンと言う病気や。
人間には、ようある病気やで。
ほんでな、ガンには臭いがあるんや。
コバンは、修行の足らんチャラ男やから
わからんやろうけど
ネコには、その臭いで、ガンちゅう病気が
わかるんやで」
えっ、ほんまかいな。
兄さん、偉いなぁ~。
けど、オバチャン、元気にしとるがな。
「コバン、ここのおっちゃんは
膵臓ガンやったんやで
臭いでわかるようになったら
ネコも一人前や」
そう言うたら、
ワテが、この家の庭にたどり着いた時
優しいオッサンがおったなぁ。
あのオッサンは、何処へ行かはったんかと思ってたんや。
ふ~ん、ワテも
兄さんみたいな偉いネコになれるかな~
そんなことより、
ワテは、早うオバチャンと一緒に寝たいだけや。
昼間に、いっぱい甘えたろ。
アカン、また、兄さんに
オバチャンの膝を取られてしもうたぁ・・・かなんにゃ~