オバチャンが帰ってきたで~
ある日、オバチャンが
フイっと帰って来んようになったんや。
あれ~?何で?
そしたら兄さんが
「オバチャンは、入院したんや」と言うんや。
それ、なんのこっちゃ。
そしたらな、また兄さんが
「猫シッターさんが、来やはるんや」
えっ、猫シッターさん?!
優しいおねえちゃんやったわ。
「コバンちゃん、はじめまして」って言うてくれはるんやで。
ええ感じやなぁ、よっしゃ甘えたろ。
ワテは、シッターさんが行かはるとこ
後ろからついて歩いたんや。
「コバンちゃんは、金魚のフンやな」と
笑たはる、ええねん、フンでも何でも
甘えたいねん、そしたら爪も切ってくれはって、
ブラッシングもしてくれはった、ええなぁ~。
「兄さんもしてもらい」と言うたら
なんでか兄さんは、怒らはって、猫パンチされたわ。
兄さん、シッターさんのことが気になるのに
なかなか素直でないわ。
素直でなかったら、損するで。
シッターさんは、暖かい毛布も敷いてくれはったし
部屋も、ぬくとうしてくれはったで。
もうオバチャン、帰って来んくてもええで。
ほんで、夜中になったら、
チロロ母子が、居間に降りてきて
うっとうしいわ。
チロロが、オカンに甘えよるのがむかつくわ。
ほんで、ワテは、もうオバチャンのことを
忘れそうになってた頃、
突然、オバチャンが、大きな荷物持って帰って来たんや。
兄さんは、びっくりして
ヘンな声で啼くんや。
兄さんもオバチャンのこと、ちょっと忘れてたんと違うか~
なんや、ずっと夢見てたんやろうか。
また、オバチャンに甘えられる日が
戻ってきたわ。
オバチャン、ホンマに病気やったんかぁ。
あっ、兄さんに、オバチャンの膝
取られてしもうた、プンプン。